医療情報
2013年11月号掲載記事
インフルエンザワクチン
インフルエンザワクチンとは
インフルエンザにはたくさんの型があり、毎年流行する型が異なります。
そのため流行しそうな型をWHOが毎年予想して、ワクチンを作っています。この型は全世界、どのメーカーのワクチンも共通です。
残念ながら、予測が完全にあたることはありませんので、ワクチンには100%の予防効果はありませんが、接種しておけば罹ったときの重症化を防ぐことはできます。
なお、インフルエンザワクチンは、精製の過程で病原性を失っている不活化ワクチンなので、接種によってインフルエンザに感染することはありません。
接種の時期について
インフルエンザワクチンは、接種してから効果が十分に発揮されるまでに2週間ほどかかります。インフルエンザが流行し始める前に接種することが重要です。
できるだけ12月中旬までに接種するよう計画しましょう。効果は約5ヶ月持続します。
インフルエンザワクチン Q&A
- 接種回数はどうしたらいいの?
- 接種回数については定説がありません。すでにほとんどの大人はインフルエンザの基礎免疫があるので、そのシーズンに1回実施で、翌年の春ごろまで十分に効果が持続します。特に昨年予防接種を受けた方、インフルエンザに罹ってしまった方は、1回で十分だとおもいます。欧米では1回実施がほとんどです。小児、学童に関しては、2回実施したほうが効果的(学校の欠席者が少ない、学級閉鎖が少なかった)という国内のデータもあります。したがいまして接種回数は、13歳以上(中学生以上)の大人は1回、小学生は1回または2回、小学生未満は2回実施を原則とし、1回目接種の際に個別にご相談の上決めたいとおもいます。2回目の接種は1回目から4週間後が理想です。