医療情報
高血圧
高血圧の診断基準は?
高血圧とは「高血圧症」ともよばれ、血圧が高いという1つの症状です。
たまたま測った血圧が高いだけでは「高血圧」とは言い切れませんが、くり返して測っても血圧が正常より高い場合を「高血圧」と言います。
高血圧治療ガイドライン2004年では家庭血圧で135/85mmHg以上は高血圧とされています。
降圧の目標は
- 高齢者
- 140/90mmHg未満
- 若年・中年者
- 130/80mmHg未満
- 糖尿病患者・腎障害患者
- 130/80mmHg未満
となっています。
なぜ降圧は必要なの?
高血圧になると、脳出血や脳梗塞、腎硬化症、心筋梗塞、心不全などさまざまな合併症が起こる可能性の非常に高い病気です。(Fig.1)
しかし高血圧という病気は、あまりにも一般的になりすぎてしまったため「年をとれば誰でもなるもの」という印象が強く、がんなどに比べ「高血圧で死ぬ事はない」と思いがちです。しかし実は高血圧こそ、がんよりも更に怖い「死に至る病」なのです。
グラフの通り、日本人の死因のうち、がんに次ぐ脳血管疾患、心臓病は高血圧によってもたらされるものです。2つを合わせると31%で、28.5%のがんよりも多いのです!
ですから、高血圧と診断された場合は、しっかりと治療していくことが大切です。
それこそ、自覚症状があらわれてきてしまったら、大変です。その前に、しっかりと病院での治療や家庭での食事療法で予防していくことが非常に大事なのです。
早朝高血圧は要注意!
早朝は血管が破れたり、血栓ができやすい時間帯です。そのため早朝は、脳卒中や心筋梗塞などを起こしやすい時間帯といわれています。
最近では1日1回服用するだけで、24時間を通じて十分に血圧のコントロールができる降圧薬があります。
また、自分で血圧を測って管理することも非常に大切です。
当院ではオンラインで患者さん自身が家庭での血圧を入力し、推移を確認できる「快・血圧ナビ」を導入しております。
ご興味のある方は院長まで!
心血管イベントは早朝に多発
食塩摂取は1日6gを目指す!
高血圧患者さんでは塩分制限が重要です!
- 加工食品を減らしましょう
- 麺類のつゆは残しましょう
- 汁物は具だくさんにして1日1杯まで
- しょうゆはつけじょうゆにして
- 外食はなるべく控えましょう
寒くなると血圧は上がりやすくなるので注意!
冬は寒さのために血管が収縮したり、ついつい塩分を取りすぎたりして、血圧が高くなりやすい季節です。
1年のなかでも「脳卒中」や「心筋梗塞」が多く発症する時期なので、普段以上に血圧管理に気を配る必要があります。
- 室内は暖かくしましょう
- 朝はゆったりと行動しましょう
- 適度に水分を取りましょう
- 上着を着てから行動しましょう