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2009年06月号掲載記事

コレステロール治療法

美食・飽食時代のコレステロール治療方法とは!?

食事に含まれる酸化(劣化)LDLとは?

日本人のコレステロール摂取量は、食生活の欧米化とともに増加しています。その結果、肥満は約2倍、高コレステロール血症は約8倍に増加してしまいました。実は、現代の日本人のコレステロール摂取量は欧米よりも多いと言われています。つまり、現代日本人の高コレステロール血症はコレステロール(特にLDLコレステロール)吸収が主な原因として考えられています。

〜身近に潜むワナ〜 食事に含まれる劣化(酸化)コレステロールとは?

食生活の欧米化と共に、動脈硬化を引き起こしやすい劣化(酸化)コレステロール摂取量も増大しています。酸化コレステロールは主に食事に含まれています。油脂の加熱や長期保存が原因で作られます。

  1. 揚げ物の二度揚げ
  2. 揚げ油の繰り返し使用
  3. ファーストフード
  4. 会食での高脂肪食
  5. 帰宅後に電子レンジで再加熱する食事

また、コレステロールが多く含まれる食事として

  • バターの黄色く変色した部分
  • マヨネーズの透明部分
  • 魚卵
  • 卵白
  • インスタント麺
  • 乾物

などが一例として挙げられます。

高脂血症と診断された方に

既存の薬も効果はありますが、食生活の改善がなかなか難しい方や、糖尿病やメタボリックシンドロームの方は、小腸でのコレステロール吸収が進んでいると言われています。

コレステロール吸収を阻害する新しい作用機序の薬があります!!

以前から処方されているほとんどの薬は肝臓でのコレステロール合成を阻害する薬でした。新しい作用機序の薬は小腸からのコレステロールの吸収を阻害する薬です。

これまでの治療で、効果が不十分な方、体重増加が気になる方、コレステロールの摂取量が心配な方は、ぜひご相談ください。