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2012年2月号掲載記事

スキンケア

健康な皮膚とドライスキン

皮膚の一番外側にある角層には「バリア機能」があり、細菌やダニ、食物など(アレルゲン)が体の中に入らないようにし、水分が体の外に逃げていかないようにしています。

このバリア機能を維持するために大切なのが皮膚のうるおいを保つ「皮脂膜」、「角質細胞間脂質」、「天然保湿因子」と呼ばれる物質です。この3つの物質が少なくなってきて乾燥した状態(ドライスキン)になると角層がはがれてすき間ができ、外からの刺激を受けやすくなります。

ドライスキンは、保湿剤でうるおいを保つことが重要です。

 

保湿剤の塗り方

塗る時は、皮膚の状態(乾燥してカサカサしている、デコボコしているなど)を手で感じながら塗りましょう。

そうすると皮膚の状態をよく知ることができます。

また、保湿剤を塗る前に手をよく洗いましょう。傷のあるところには塗らないようにしましょう。

保湿剤を塗る量

塗る量の目安

ステロイド外用薬の塗る量も同じです。タクロリムス軟膏(アトピー性皮膚炎の場合)はこの目安どおりではないので、 先生の指示に従って塗ってください。

皮膚に赤みがあるときは

保湿剤の種類と使い分け

皮膚に赤みがあるときは

保湿剤の種類には軟膏、クリーム、ローションがあります。

被覆性は軟膏、クリーム、ローションの順に高くなります。

使用感は軟膏がしっとりなのに対し、ローションはさっぱりしています。

春・夏にローション剤、秋・冬には油分を多く含む軟膏やクリームを使用します。

また、時間のない朝はのびの良いローションを使用し、夜寝る前は軟膏やクリームを使用してしっかり保湿する方法もあります。

塗布範囲が広い場合や、頭皮の場合は伸びのよいローションが使いやすいでしょう。

乾燥しやすいこれからの季節、必要に応じた保湿剤を使い正しいスキンケアを実践してみて下さい。

当院では、保険診療にて保湿剤を処方しています。 皮膚の乾燥症状が気になる方は、ご相談ください。