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2007年3月号掲載記事

過活動膀胱

過活動膀胱(OAB)とは・・・

膀胱が過敏になり、自分の意に反して収縮してしまうことで、次のような症状が起こる病気です。

  • 尿意切迫感(必ずあります)
  • 頻尿、夜間頻尿(ない場合もあります)
  • 尿失禁(ない場合もあります)

過活動膀胱(OAB)の患者さんは、膀胱が過敏になり、自分の意に反して収縮してしまうため、次のような症状があらわれます。これは排尿筋過活動によって起こることがわかっています。(Fig.1)

次のような症状でお困りではありませんか?

尿意切迫感
急に強い尿意が起こり、もれそうな感じになる
昼間頻尿
日中の排尿回数が多すぎる
夜間頻尿
夜排尿のために1回以上起きなければならない
切迫性尿失禁
尿意切迫感とともに尿がもれる

過活動膀胱(OAB)の治療薬は?

治療薬の中心は抗コリン薬という薬です。アセチルコリンという神経伝達物質の働きを抑えることにより、膀胱の収縮を抑える作用のある薬です。この薬は膀胱の筋肉をゆるめ、膀胱が勝手に収縮してしまうのを抑えて尿をたくさんためられるようにします。

*抗コリン薬の副作用として、口が渇くなどの症状が現れることがあります。それは、抗コリン薬が膀胱以外にも唾液腺にも作用するためです。しかしながら、最近では、膀胱だけに作用する薬が開発されています。

どのくらい効果があるの?

1日の排尿回数を2〜3回程度、減らすことが出来ます。 

夜間、トイレに起きてしまうことで、寝不足ではありませんか?

トイレが心配で、長時間拘束される映画やバス旅行などに行くのを躊躇していませんか?

薬で改善できる場合が多いので、ぜひご相談ください。