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2006年9月号掲載記事

経鼻内視鏡検査

みんなで笑顔の経鼻内視鏡検査

体験レポートは「経鼻内視鏡検査を受けました」のページをご覧ください。

当院でも経鼻内視鏡を導入しました

口からのんでいただく、これまでの上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)は、舌の根元に内視鏡が当たるので、吐き気のような反射が起こります。

反射を減らすためにのどに麻酔をしたり、鎮静剤を注射しますが、効果は完全ではなく、特に反射の強い若い人ほど苦しんでしまいます。

新しく導入した経鼻内視鏡は鼻の穴から内視鏡を挿入します。(Fig.1)

鼻から内視鏡を入れると、舌の根元に内視鏡が触れないので、嘔吐反射が起こりません。経鼻内視鏡が楽な最大の理由はここにあります。

口からの内視鏡は直径8ミリ〜10ミリですが、経鼻内視鏡は鼻腔を通過させるために直径5.9ミリと細径化されています。

ちなみに直径5.9ミリというと、ちょっと太目のパスタとほぼ同じです。

この細さが経鼻内視鏡が楽であるもう一つの理由です。

鼻腔の違和感以外にほとんど苦痛のない経鼻内視鏡では、のどの麻酔や鎮静剤の注射の必要はありません。鼻に少しだけ表面麻酔のゼリーを塗布するだけです。したがって、検査終了後にすぐ食事をとったり、車の運転も可能です。

口がふさがれないので、検査を受けながらの会話も可能です。

経鼻内視鏡がどのぐらい楽かというと、当院に導入して最初に、私自身が自分で自分の鼻から内視鏡を挿入して、検査できてしまったぐらいです。ブラックジャックが鏡を見ながら自分の盲腸を手術するシーンを思い出してしまいました。

いいことづくめの経鼻内視鏡検査ですが、口からの内視鏡にくらべて画像が劣るという欠点があります。

内視鏡の直径の2乗に比例して、先端の面積は小さくなるので、画質もそれだけ荒くなります。携帯電話のカメラと、デジカメの画質の差を思い浮かべてみてください。

ただし機器の進歩で、経鼻内視鏡の画質も一般のスクリーニング検査に耐えうるレベルになりましたので、当院でも導入を決定いたしました。

過去の検査で異常があった方や、バリウム検査などで異常が指摘されている方など、詳しい検査が必要な方は、これまでどおり口からの内視鏡検査をお受けいただきますが、一般のスクリーニング検査では、ご希望があれば経鼻内視鏡検査をご選択いただけます。

経鼻内視鏡について詳しくお知りになりたい方は、

http://www.fujinon.co.jp/jp/products/medical/index-02.htm

をごらんください。

患者さんのメリット

  1. 嘔吐反射(オエッ)が少なく楽なんです

    舌の付け根に内視鏡が触れないので嘔吐感(オエッ)が少なく、患者さんは負担が少ない検査を受けられます。

    ※それぞれの程度には、個人差があります

  2. 安心して検査が受けられます

    先生と会話しながら検査が出来るのですごく安心です。

  3. 身体への負担も少なくて済みます

    口からの内視鏡検査に比べて、麻酔の量が少なく、身体への負担も軽減します。

  4. すぐに日常生活に戻れます

    短時間で日常生活に復帰できて、食事も比較的早くとれます。

    意識下鎮静法(セデーション)の内視鏡検査に比べて、すぐに病院から帰れます。

アンケート結果

今後の希望検査方法は?

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