医療情報
約10人に1人は爪水虫
いよいよ水虫の本格シーズンです
日本人の5人に1人が「足がかゆい、ジクジクする、痛い、皮がむける」などの症状を出す水虫に悩まされています
水虫とは
水虫は真菌(白癬菌)が皮膚に感染して生じる病気です。(Fig.1)
白癬菌(水虫菌)は皮膚の角質や爪,毛にあるケラチンというタンパク質が大好物です。
皮膚や爪、髪の毛はケラチンを多く含み、白癬菌が寄生しやすいところです。
特に手・足の場合に水虫、爪に感染したものを爪白癬といいます。(Fig.2)
爪も水虫になる!
爪が白くにごっているのは、増殖した白癬菌によって爪が破壊され、中に空気が入り込む為で爪が厚くなったり、もろくボロボロとかけたりもします。爪の先端の方から始まることが多く、最後には爪全体が白くなり、また黄褐色や茶褐色になることもあります。「爪水虫」自体は痛みやかゆみがないため、気になってもそのまま放置してしまうことが多いようです。(Fig.4)
完治させないと繰り返し水虫を発症
爪水虫の原因は白癬菌
白癬菌はカビの1種で、爪や皮膚にあるケラチンというタンパク質を好み、高温多湿の環境で活発に活動します。
爪水虫の治療には飲み薬が効果的
飲み薬は硬い爪の中にまでお薬の成分が行き届きますが、塗り薬では爪の中になかなか浸透しないため、爪水虫を治すことは困難です。飲み薬の登場により、爪水虫の治癒率は70%〜80%と、治しやすい病気になりました。(Fig.5)
爪水虫の治療薬 −飲み薬−
飲み薬での治療法は、約6ヶ月間毎日お薬を飲む「連続服用法」と「パルス療法」があります。「パルス療法」とは1週間お薬を飲み、3週間服用を休むサイクルを3回繰り返す治療法です(前頁Fig.6)。症状によって異なりますが、お薬を飲み始めてから早い人で2〜3ヶ月目から健康な爪がはえはじめ、約1年間で健康な爪にはえかわります。治療終了までにかかる費用は25,000円〜30,000円です。(検査代等含む。)
市販薬と医療用医薬品の違い
最近の薬局では水虫薬が沢山売られていますが、市販薬とはどのようなものかご存知ですか?
まず、医師の処方箋がないと購入できないものを医療用医薬品と言います。安全性についても確立されており、安心して使用できます。
次に、市販薬。こちらは医師を通さないため、比較的効果がマイルドになります。ただし、医療用医薬品でも安全性が十分に認められると市販化されることがあります。使用感を良くするために、本来は含まれていない添加物が入っていることもあるので全く同じというものではありません。
ではそれぞれのメリット・デメリットを考えてみましょう。
- 市販薬のメリット
- 直接薬局で購入するため、診察の待ち時間がない。
- 足を誰にも見せなくて済む。
- クリニックが閉まった後も、薬局で購入できる。
- 市販薬のデメリット
- 診断を受けていないので、もしかしたら「水虫ではない!」ということもある。
→ 塗り薬を塗りつづけても治りません・・・ - 添加剤により、かぶれを起こすことがある。
- 医療用医薬品に比べて値段が高い
爪水虫の根治を目指すのであれば,経口剤での治療が不可欠です。最近では薬局でも塗り薬を購入できますが、1本2,000円程しますので、毎日塗りつづける煩わしさやトータルコストを考えると、短期間の服薬で済む飲み薬での治療が断然お勧めです。長年苦しんできた爪水虫が3ヶ月〜6ヶ月の服用で治るのなら、嬉しいですよね!!
爪水虫ではなく、通常の水虫の場合にも是非ご相談ください。最近では水虫に似た病気も増えています。自己判断で水虫の薬を塗っても「治らない!!」ということが少なくありません。市販薬は医師を通さずに購入できるので、効果がマイルドに設定されています。
また、クリニックでの処方になりますと保険も利くので薬代が安くなります。
今年こそ、徹底的に水虫を退治しましょう!
「もしかしたら・・・?」と思ったら是非1度ご相談にいらしてください。
患者さんに合った治療法をご用意・ご提案して参ります。