医療情報
2007年5月号掲載記事
ぜんそく
喘息(ぜんそく)って何?
喘息は、気道の炎症によって気道が狭くなる病気です。
喘息の気道では。炎症により気道に変化がおきていていろいろな刺激(たばこ、ホコリなど)により反応が起こりやすくなっています。
このため、ちょっとした刺激で気道が狭くなって息苦しくなったりします。
患者さんのなかには、症状が少しよくなると、自分の判断で治療をやめてしまう人もいます。そのため、炎症のコントロールが不十分になり、以前より重症になったケースもあります。
症状がないときでも継続的に治療を受ける事が必要です。
喘息でも健康な人と同じ生活ができます
喘息の治療を受けている人の多くは「自分は喘息をコントロールできている」と思い込んでいます。
喘息で
- 学校や仕事を休んだ事がありませんか?
- 体育の授業を休んでいませんか?
- 夜眠れなかったり、朝早く目が覚めたりしませんか?
- 発作止めの吸入薬を使う事がありませんか?
この様な経験がある患者様は喘息治療のコントロールが不十分です。
喘息の治療
『発作を止める』から『発作を出さない』方向へ
これまで喘息の治療は、発作が出たときにそれを抑える治療に重点がおかれていました。
最新の喘息治療は、発作は喘息の悪化につながる為、症状がないときでも炎症の治療を継続する『発作を出さない』方向へ進んでいます。
喘息の治療のお薬
- 喘息の長期管理薬
-
- 炎症を抑えるお薬
- 吸入ステロイド薬 (フルタイドなど)
- 症状を楽にするお薬
- 長時間作用の吸入気管支拡張薬(セレベント)
- 喘息の発作治療薬
- 即効性の吸入気管支拡張薬(メプチン、サルタノールなど)
フルタイドとセレベントを吸入する事によって、治療をする前に比べ喘息エピソードの経験率が68.3%も減少しました。
※喘息エピソード : 喘息悪化による「入院の経験」 「救急治療室で治療を受けた経験」 「予定外の受診」 「職場や家事、学校を休んだ経験」
吸入ステロイド薬って安全?
吸入ステロイド薬は、血管を辻手作用する経口/注射薬とはことなり気道に直接届くため、極めて少ない量で効果を得られるように作られております。また、作用が気道だけに限られ、全身に吸収される量が少ないため、副作用も少ないお薬です。
※吸入後はうがいが必要です。