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2010年4月号掲載記事

生ワクチンと不活化ワクチン

生ワクチンと不活化ワクチン それぞれの接種間隔について

生ワクチンは生きた細菌やウイルスの毒性を弱めたもので、これを接種することによってその病気にかかった場合と同じように免疫ができます。接種後から体内で毒性を弱めた細菌やウイルスの増殖がはじまることから、それぞれのワクチンの性質に応じて、発熱や発疹の軽い症状がでることがあります。十分な免疫ができるのに約1ヶ月が必要です。

不活化ワクチンは、細菌やウイルスを殺して、毒性のない、免疫をつくるのに必要な成分をだけ取り出して作ったワクチンです。接種しても、体内で細菌やウイルスは増殖しないため、免疫を得るためには、数回接種する必要があります。一定の間隔で2回から3回接種し、最小限必要な免疫がついたあと、約一年後に追加接種をすることで、十分な免疫を得ることができますが、しばらくすると少しずつ免疫が下がってしまうので、長期に免疫を保つためには一定の間隔で追加接種が必要です。

生ワクチンを接種したあとに、他のワクチン(生、不活化を問わず)を接種する場合には、27日以上の間隔が、不活化ワクチン接種後は、6日以上の間隔が必要です。

インフルエンザ(不活化)と水ぼうそう(生)のワクチンを接種したい場合、先に水ぼうそうを接種してしまうと、次の接種まで1ヶ月待たなくてはならないので、海外渡航日が迫っている場合や、インフルエンザの流行期などは、注意が必要です。