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Introduction

ひもんやだより2007年8月号掲載

合唱団MORZ(モルツ)のご紹介(と入団のお誘い)

今回は、目黒近辺を主な活動場所とする混声合唱団「合唱団MORZ(モルツ)」に1日体験入団しました。

小学校の時は地域の合唱団、中学校では合唱部、学生時代には聖歌隊に入っていた私。合唱経験があるとはいうものの、それはもうずいぶん昔のこと。新入部員のように、ちょっと緊張しながら、練習会場へ入りました。

まず、圧倒されたのは、常任指揮者でいらっしゃる石野健二先生の指導法です。「声帯を下げて・・・」とか、「おでこを支点に前に首を回転して・・・」「今度は後ろに立てる感じ・・・」とか、なんだか変わった表現を使って、指導されます。

団員さんたちは、その独特な言い回しがよくわかっているようで、指導されるたびに歌声が澄んだ響きに変わっていくのです。伝わりにくい時には、先生自ら「よい例」と「悪い例」を実演なさるのです。「悪い例」は、声が大きくても、薄っぺらで、ものが引っかかったような感じ。「よい例」は響きが深くなめらかで、声に自然なのびがあって、耳に心地よい。確かに声帯をどう響かせるかがポイントであることが、初めて聞く私にも、よくわかります。自分のからだにも、そんな音の出る器官が備わっているのだから、是非使い方をマスターして、響きのある声で歌ってみたい、のどぼとけやおでこに手を添えながら、声を出してみると、声が自然と出しやすくなったような気がしました。こういう練習を続けていけば、今よりものびのある声が出るようになるはず、と予感できました。

発声練習のあとは、8月の演奏会の練習です。「バード 4声のミサ曲」と「さとうきび畑」を一緒に歌わせてもらいました。中世のミサ曲は、ラテン語の歌詞の内容を細かく確認しながら、丁寧に練習していました。日本人にはなじみのうすい教会音楽ですが、独特のハーモニーと繰り返されるメロディーに体が包まれると、日々の雑務からすっかり解放された気持ちになります。「さとうきび畑」は、あの「ざわわ、ざわわ、ざわわ〜♪」という曲です。発表会当日は、[観客のみなさんも一緒に歌いましょう]という企画になるそうです。

発表会では、ほかに「動物のカーニバル」(サン・サーンスの「動物の謝肉祭」に詞をつけて合唱用にアレンジしたもの。)「花に寄せて」(詩画家・星野富弘氏の詩文をもとに作られた合唱組曲。星野氏は、青年期の事故で手足の自由を失い、絵筆を口にくわえて花を描き、短い詩を添えた作品で知られています。)が演奏されます。

3時間余りの充実した練習の後は、お疲れ様のビールを飲みに行く人たちも。私も、誘われるままに同席させてもらいました。取材のはずが、楽しい飲み会になっていました。そのほかにも、春は花見、夏は花火、秋冬は温泉、と、季節毎に様々なイベントが企画されているようです。参加はもちろん自由で、みなさん、都合と興味に合わせて、参加されているそうです。

合唱団MORZ(モルツ)
目黒区近辺を主な活動場所とする混声合唱団。1989年上智大学混声合唱団アマデウスコールのOB・OGにより結成、今では、市民合唱団へと発展してきました。現在の団員数は20代から70代までの30余名。結成当初から今も変わらないものは、気軽に集まって歌い・楽しむことを大事にし、なおかつまじめに音楽を追求するスタイルです。
団員随時募集中!見学も大歓迎!!
月2回、第2・第4土曜日午後6時より、目黒駅近辺で練習しています。ご興味のある方は、下記ホームページから、お気軽にお問い合わせください。
http://www004.upp.so-net.ne.jp/MORZ/