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ご近所あら!さがし

ひもんやだより2008年4月号掲載

第15回 東京鼻科学研究所

花粉症の人にとって、春をどう乗り切るか、切実な問題です。症状がひどいときは、鼻を取り外して洗いたいとさえ思うものです。とはいえ、うっかり鼻に水が入ってしまった時の痛みを思うと、鼻を水で洗うなんて、なかなかできません。

しかし、痛みやいやな刺激のない「家庭用鼻洗浄器」を作っている企業を、すぐ近くに発見しました。学芸大学駅そば、鷹番2丁目の「東京鼻科学研究所」です。

さっそくたずねて、取締役、吉本達也さんにお話を伺いました。

創業者であるご両親が、大学病院の耳鼻科の先生から、自宅で鼻を洗う器械が作れないものかというのを聞き、当時、医療機器などとは何の関連もない仕事をなさっていたご両親がこの仕事に可能性を感じられ、昭和54年に会社を設立、お二人で試行錯誤の後に、初代ハナクリーンを開発されました。

その後に改良が加えられ、現行のハナクリーンEXに至っていますが、鼻の粘膜に沁みない濃さに調整された専用の洗浄液を、手動のポンプで鼻腔に送り込むという基本構造は変わっていません。

発売当社は、販売ルートがなく、個人薬局を一軒一軒訪ねて、売り込んでいたそうですが、次第に、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎(蓄膿症)の人たちに評判が広まっていき、20年前には通販雑誌『通販生活』で扱われるようになりました。

最近の花粉症人口の増加でマスコミに取り上げられる機会が増えて、販売台数は毎年伸びてきているそうです。

現在、「東京鼻科学研究所」は、社員6名・パート5名で、ハナクリーンのほか、鼻の保湿のためのスプレーやジェルなど、鼻の健康を考えた商品を研究開発し、全国に販売しています。

「鼻」ひとすじ30年 株式会社 東京鼻科学研究所

<所在地>
目黒区鷹番2-10-7