ひもんやだよりWEB版
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ひもんや内科消化器科診療所
〒152-003 目黒区碑文谷2丁目6-24
TEL.03‐5704‐0810
2020年03月号掲載
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新型コロナウイルス感染症に対して、今できること - Part I

当院にもたくさんのお問い合わせをいただいておりますが、残念ながら特別な情報は持っておりません。 ご心配な方、感染が疑われる方は、以下へご相談ください。

新型コロナウイルス感染症に関する一般相談窓口

目黒区保健所保健予防課感染症対策係

電話 : 03-5722-9866

受付時間 : (平日)8時30分~17時

東京都 電話相談窓口

電話 : 03-5320-4509

受付時間 : (毎日)9時~21時

厚生労働省 電話相談窓口

電話 : 0120-565653

受付時間 : (毎日)9時~21時

新型コロナウイルス感染症に感染した疑いのある方の相談窓口

目黒区保健所 帰国者・接触者電話相談センター

電話 : 03-5722-9089

受付時間 : (平日)9時~17時

都・特別区・八王子市・町田市 合同電話相談センター

電話 : 03-5320-4592

受付時間 : (平日)17時~翌9時、(土日祝)終日


私見を織り交ぜながら、「今すべきこと、できること」という点から、よくある質問にお答えいたします。

Q. コロナウイルスの検査をしてもらえるか?

A.

現在のところ、当院では実施していませんので、希望者は上記相談窓口でご相談ください。

コロナウイルス検査にはインフルエンザ迅速診断キットのような診察室で簡便に結果が出る方法はなく、手間と時間のかかるPCR法でしか行われていません。希望者全員に行うことはできないので、流行地からの帰国者とその濃厚接触者、入院が必要な原因不明の肺炎患者などが検査対象になっています。

もはや、東京も流行地?と言えなくもないのですが、それはさておき、インフルエンザに対するタミフルやリレンザのような、コロナウイルスの治療薬はないので、重症化していない限り検査を受けるメリットは(本人にとって)少ないと考えられます。もし万が一コロナウイルス感染が原因だったとしても、多くの方は(自分の免疫力で)重症化せず治癒してるのです。

他者の感染予防という点からも、今はコロナウイルスだけでなく、それ以上にインフルエンザが流行しているので、インフルエンザ、そしてコロナウイルスを含む気道感染を予防しなくていけない季節です。

発熱、咳といった症状があった場合には、コロナウイルスの検査を受ける以前に、まずは他人との接触を避ける配慮が必要です。

Q.マスクが手に入らない、消毒アルコールが欲しい、売ってもらえないか?

A.

残念ながら、当院にも入荷がストップしており、お分けできる在庫がありません。

マスクの気道感染予防効果は限定的です。あらゆるウイルスのサイズに比べてマスクの繊維の隙間が大きすぎるのです。

ただし、コロナウイルスやインフルエンザウイルスは飛沫感染といって、小さな唾液や喀痰の粒子にウイルスがくっついて飛び散ります。マスクは飛沫粒子をブロックする効果はあります。咳やくしゃみのある方は、ぜひマスクをして周囲への飛沫拡散を防いでください。

飛沫は咳くしゃみだけでなく、普通の会話でも飛散しますが、質量があるので、空気中をある程度の距離しか平行移動できず、重力で下に落ちます。普通の会話程度では、飛沫の発射元から1メートルぐらい離れれば、直接の暴露は防げるといわれていますので、両手を広げて手の届く範囲に他人がいなければ、感染の危険は少ない、自分の感染を防ぐためのマスクはいらない、とおもわれます。

通勤などの交通機関の利用で、どうしても1メートル以内の接触が生じてしまう場合に、マスクがないのであれば、口をハンカチを覆うなどの対応をすべきです。

重力で落下した飛沫はあらゆるところに付着して、ウイルスは一定期間活性をもっています。ウイルスのくっついた飛沫を手で触り、その手指で直接口や目に触ったり、食品に触れて摂食することでも感染します。サービスを提供する側としては設備の(アルコール)消毒は必要ですが、ご自身の感染を防ぐためには、手指の洗浄を徹底することで、感染予防効果が期待できます。手指にウイルスが付着しても、それが体内に入らなければ感染しません。100%の消毒でなくても、洗浄をすることで、自分の免疫が対応できるレベル以下に手指に付着した菌やウイルスの量を減らせばよいのです。

今できる、すべき、ちょっとしたこと

  1. 面と向かって話さない。欧米人のようにしっかり相手の目を見て話すのではなく、顔の位置をずらすことで、飛沫の直接暴露を減らせます。
  2. 必要以上に手で物(自分の髪の毛や顔面、皮膚など身体や衣服も含む)に触れない。ウイルスを含んだ飛沫はあらゆるところに付着している可能性があります。
  3. 自分の口、目を手で触らない。常に自分の手指は感染源とおもってください。
  4. 何かに触ったら手を洗う。飲食の前にうがい、手洗いをする。
  5. 口を閉じて鼻呼吸を意識する。鼻腔には感染予防の免疫バリアがあります。
  6. (鼻呼吸を保つために)花粉症はしっかり治療。
  7. コンタクトより眼鏡。目も菌やウイルスの入り口です。眼鏡は完全ではありませんが、飛沫の直接暴露を軽減します。コンタクトと角膜の間の隙間に菌やウイルスが停滞する可能性があります。
  8. 感染予防を意識しながら、過剰な行動抑制をしない。冬はただでさえ運動不足になりがちです。日光にあたらなければ骨粗しょう症も悪化します。生活習慣病の悪化リスクも考えなくてはなりません。またストレスは免疫能を低下させますので、楽しみを我慢しすぎないことも大切です。
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