ひもんやだよりWEB版
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ひもんや内科消化器科診療所
〒152-003 目黒区碑文谷2丁目6-24
TEL.03‐5704‐0810
2019年06月号掲載
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爪水虫

爪水虫は爪にできてしまう水虫のことで、白癬菌が爪の中にまで感染しているので、皮膚の水虫よりも治りにくいのです。

爪水虫になると、爪が厚くなり、透明感がなくなり、さらに感染が進むと、爪の表面が崩れてボロボロになり、筋ができてしまいます。

放置すると、爪が何層にも重なって厚くもりあがってきます。 

好発部位は足の親拇ですが、他の指にも感染が広がります。

爪水虫は白癬菌の貯蔵庫のようなものなので、そのままにしておくとバスルームの足ふき、スリッパなどから、他の人に白癬菌を感染させてしまう原因となります。

素足の季節はもうすぐです。今年こそ爪水虫を完治させましょう。

爪水虫の治療

飲み薬、塗り薬、レーザー治療があります。

飲み薬の治療は効果が高いのですが、肝障害などの副作用が出る方や、心臓や腎臓の機能の低下している方は服用できないなどの制限があります。

長期間の服用と費用負担もネックになり、継続できない患者さんもいらっしゃいました。

レーザー治療は健康保険の適用になっていないので、自費診療のため費用が高く、実施している施設も限られるので一般的ではありません。

今回は新しく始まった塗り薬による治療をご紹介します。

ルコナック®爪外用液5% による爪水虫治療

従来爪は薬剤の浸透性が悪く、塗り薬による治療はほとんど効果が得られなかったのですが、薬液濃度を高め、爪へ浸透性を高めた外用薬「ルコナック®爪外用液5%」が登場しています。

ルコナック®爪外用液5%

(以下メーカー資料より引用)

ルコナック(R)爪外用液の特徴

  1. ルコナックR爪外用液5%は、ルリコナゾールを含有した爪白癬治療剤であり、1日1回の塗布で効果を発揮します。

  2. 爪白癬の原因真菌である皮膚糸状菌(トリコフィトン属)に対し、強力な抗真菌活性(MIC・MCC)を示します(in vitro)。

  3. 爪への浸透性に優れており、爪全層で高い薬物濃度を示し、抗真菌活性が認められました(in vitro)。 

  4. 爪白癬患者における爪中薬物濃度は、投与1週後から高い薬物濃度を示し、投与終了4週後においてもMICを上回る薬物濃度が維持されました。

  5. 薬液が広がりやすく、簡単に塗布できます。 

  6. 基剤を対照とした無作為化二重盲検並行群間比較試験(第Ⅲ相臨床試験)において、本剤の爪白癬に対する臨床効果が確認されました。  

  7. 国内臨床試験において本剤が投与された242 例中、副作用の発現症例は44 例(18. 2%)でした。主な副作用は投与部位の局所性のものであり、皮膚乾燥13 例(5.4%)、接触皮膚炎10 例(4.1%)、爪囲炎8 例(3.3%)、湿疹6 例(2. 5%)、皮膚炎、皮膚刺激、乾燥症各3 例(1.2%)等でした(承認時)。 

ルリコナゾールを高濃度(5%)に配合し、爪への浸透性に優れた製剤です(in vitro)。

ルコナック(R)爪外用液の塗布方法

  1. 使用の都度、上向きのまま容器の先端部分を指で5~6回押して、容器の中の空気を抜きます。

  2. 容器を下向きにして先端を軽く押すと、薬液が出ますので、爪全体に行き渡るように塗り広げます。

  3. 爪と指の間に1回押して皮膚との境目に塗ってください。

  4. 爪の周りの皮膚についた薬液は、ティッシュペーパーや綿棒などでふき取ってください。

  5. 塗り終わったら、容器の先端をティッシュペーパーなどできれいにふき取り、キャップをしめ、立てた状態で保管してください。

きちんと治すために、ご理解いただきたいこと

この薬は爪の水虫に作用する薬です。一旦変色した爪を改善するものではありません。病気の爪が新しい健康な爪に生え変わるまで根気よく治療を続けてください。

※爪が生え変わるには半年、長い場合には1年以上かかると言われています。

(引用ここまで )

爪水虫が疑われる方は、ご遠慮なくご相談ください。

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