ひもんやだよりWEB版
ひもんやだよりWEB版
ひもんや内科消化器科診療所
〒152-003 目黒区碑文谷2丁目6-24
TEL.03‐5704‐0810
2015年02月号掲載
!

もしかしたら、うつ病かも?

病は気から、とは言い古された言葉ですが、うつ病は気そのものの病気です。

厚生労働省の調査によると、国内のうつ病の患者数が100万人を越えました。

生涯でうつ病になる率は13~17%と見積もられ、がんや心疾患、脳血管障害などと同等のリスクであり、うつ病の患者さんの6~15%が自殺で死亡していることを考えると、見過ごすことのできない病気といえます。

うつとは、簡単にいうと、生きていく気力が低下する病気です。

生きていくための食欲などの意欲や、自分を守るための判断力や注意力が低下している状態です。

近親者との死別やなど、悲しい出来事だけでなく、昇進や進学なのどのポジティブな環境の変化も、うつの引き金になります。

悲しいときやつらいときに気力が低下するのは当たり前ですし、仕事や勉強が忙しすぎて気力が低下することも珍しくはありませんので、それが即、うつとはいえません。

でも、「ほとんど一日中、ほとんど毎日の抑うつ気分」 「ほとんど一日中、ほとんど毎日の興味、喜びの著しい減退」が2週間以上続いた場合には、うつの可能性があります。

厚生労働省ではQIDSというスコアを使った、うつの自己診断を推奨しています。

うつかな?とおもったら、ぜひためしてみてください。

うつ病チェック

うつ病チェックを簡易抑うつ症状尺度(QIDS-J)を使って行いましょう。

チェックシート(PDF)

簡易抑うつ症状尺度(QIDS-J)とは

簡易抑うつ症状尺度(Quick Inventory of Depressive Symptomatology : QIDS-J)は、16項目の自己記入式の評価尺度で、うつ病の重症度を評価できるほか、アメリカ精神医学会の診断基準DSM-IVの大うつ病性障害(中核的なうつ病)の診断基準に対応しているという特長を持っています。世界的に知られた精神科医John Rush先生によって開発され、世界10カ国以上で使用されています。日本語版は、慶応大学医学部の藤澤大介先生のグループによって作成されました。

採点の方法

睡眠に関する項目(第1-4項目)、食欲/体重に関する項目(第6-9項目)、精神運動状態に関する2項目(第15、16項目)は、それぞれの項目で最も点数が高いものを1つだけ選んで点数化します。それ以外の項目(第5、10,11,12,13,14項目)は、それぞれの点数を書き出します。うつ病の重症度は、睡眠、食欲/体重、精神運動、その他6項目を会わせて9項目の合計点数(0点から27点)で評価します。原版QIDSでは、点数と重症度は下記のようになっています。

QIDS-Jの使い方

各項目が大うつ病性障害の症状に対応しているので、うつ症状の評価やスクリーニングに使えるほか、合計点を算出することでうつ状態の変化を見ることができます。6点以上の場合にはうつ病の可能性がありますので、まず医療機関に相談してください。

ページ先頭へ