ひもんやだよりWEB版
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ひもんや内科消化器科診療所
〒152-003 目黒区碑文谷2丁目6-24
TEL.03‐5704‐0810
2014年07月号掲載
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肺機能検査

肺年齢って何?

呼吸機能は20歳をピークに年齢とともに低下していきますが、低下の要因は加齢だけではなく、喫煙や肺疾患が低下を促進します。

胸のレントゲン写真やCTスキャンなどの画像診断で診断しているのは、がんや感染症の病変があるかどうかで、肺の呼吸機能は判断できません。

肺機能検査を行い「肺年齢」を知ることで、呼吸機能の低下の程度が年齢相応であるかどうかを知ることができます。

肺機能検査とは?

スパイロメトリーという計測器を使って、肺の容積や空気を出し入れする呼吸機能を調べる検査です。マウスピースを咥え、空気を漏らさないように深く呼吸をすることで、呼吸機能を測定することができますが、肺機能検査は握力測定と同じで、受診者本人が全力で息を吐かないと、測定の意味がなくなってしまいます。 主な測定項目は、

努力肺活量(FVC)

最大吸気位(これ以上息を吸うことができない程息を吸い込み、肺がぱんぱんの状態)から、できるだけ速く息を吐き出(努力呼出)して最後まで吐ききったときに、吐き出すことのできた息の量で、一呼吸で最高どのくらいの換気を行えるかの指標です。

一秒量(FEV1)

最大吸気位から、努力呼出したときの、最初の一秒間に吐き出すことのできた息の量のこと。 喘息やCOPDなどの閉塞性疾患(気管が細くなり息を吐き出し難くなる病気)の、重症度などの判定に重要です。

一秒量は年齢との相関が強いので、1秒量を、身長・年齢・性別から得られる予測値(標準値)に対する%で表したものを%一秒量(%FEV1)と表記します。

そして、一秒量から年齢を予測された年齢のことを「肺年齢」と呼んでいます。

肺年齢が実際の年齢よりも高ければ、何らかの要因で肺の老化が進み、肺機能が低下していると判断できます。

実年齢よりも19歳以上高い肺年齢が出た人の、89.5%に何らかの肺機能異常がある可能性があります。

一秒率(FEV1/FVC%)

努力肺活量のうち、どのくらい1秒間に吐き出すことができたかの値で、一秒率の低下は、慢性閉そく性肺疾患(COPD)などで、肺に換気できない空気が常にたまってしまう傾向にあることを表しています。

%一秒量と一秒率を組み合わせることで、より詳しく肺機能を評価することができます。


COPDは進行すると、咳、痰、息切れなどの症状が出ますが、初期の段階では自覚症状が少なく、早期診断には肺機能検査が不可欠です。そして、COPDは胸部レントゲン検査では早期発見は困難と言われています。また、COPDの主な原因は喫煙です。タバコの煙や微小な粒子によって、慢性的な炎症が気管支や肺胞に起こり、肺胞が破壊されます。破壊が進むと咳、痰、息切れなどの症状を自覚するようになりますが、破壊されてしまった肺胞は治療しても元には戻りません。現在症状がなくても喫煙習慣は非常に高いリスクです。

肺機能検査を受けて肺年齢を知り、COPDを予防しましょう。

当院では、肺機能検査は随時実施しております。

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