ひもんや俳壇
2024年3月号
一般投句
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寒卵ひとつを割るに音みっつ畑山 則子
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祖母の手の白湯のやうなり初詣戸上 和
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牡丹雪夜のしづけさ日記書く佐藤加代子
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思ひ出の中に吹雪の一夜あり菊池 道江
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診察に呼ばれるまでの冬帽子赤坂ひろ子
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畳屋と出会ふ浅草針供養長島 ちよ
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春待つや農具の手入れ怠らず木村 遊風
向原喜楽会
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七五三晴着の足元おぼつかず鈴木恵美子
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山川のなつかしかりし里は秋山崎 浦子
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七五三アルバム開き思ひ馳せ津川 志津
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庭先に金柑熟れて空き家らし藤原和歌子
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大根干す軒をくぐりて郵便夫笹島美和子
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荷を下ろし紅葉散り敷くベンチかな吉田 新子
竹の子会
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凩に子らランドセル向け歩く苅野 玲子
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箒目を正して神を迎へけり渡辺 幸江
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散りてなほ栞となりて冬紅葉千葉ゆり子
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石仏に色を映して冬紅葉安達久美子
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鈍色に景色冬めく窓の外苅野 節子
ミモザ会
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日も月も波に遊ばせ春の海石橋万喜子
三國紀子
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白椿ほつほつ咲いてもの静か三國 紀子