ひもんや俳壇
2023年4月号
一般投句
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懐かしき駅舎の跡地雪の果畑山 則子
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春の風渚に拾ふ色の石長島 ちよ
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椿咲く子規堂ふかく夕陽さす佐藤加代子
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春夕焼美しく静かに心打つ村上 允子
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久々の子らの歓声野に遊ぶ木村 遊風
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春の宵音楽会にふさわしく花田 道子
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朝の蝶真昼の蝶を見るも旅勝山 玉枝
向原喜楽会
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抱っこしたあの子が今日は成人式鈴木恵美子
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葉牡丹のくねりちぢれの美しき山崎 浦子
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寒風に押されて背を丸めゆく津川 志津
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母の味会得した筈なる雑煮藤原和歌子
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門松に名刺はさんでありにけり笹島美和子
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初日さす部屋いっぱいに厨まで吉田 新子
竹の子会
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昼過ぎて寒さ和らぎ買い物へ苅野 玲子
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木枯が乗り込んで来る無人駅渡辺 幸江
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人知れず負けずに凛と冬薔薇千葉ゆり子
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焼芋をふたつに割って大きい方安達久美子
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呼び声につられ焼芋一つ買ふ苅野 節子
ミモザ会
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捨てどころなき春愁を持ち歩く三国 紀子
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春湖や白帆を沖の花として石橋万喜子
黒澤三主寿
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百年の雛へ今日の日の差しく黒澤三主寿