ひもんや俳壇

一般投句

• マニキュアをぬりてそのまゝ昼寝人

  富所　敬子
• 小鳥来る小学唱歌口ずさみ

  畑山　則子
• 富士山の初冠雪や飛行雲

  戸上　和
• 小春凪猫きて鳩きて水飲場

  辰馬　京子
• 秋刀魚の値庶民の味方に程遠く

  木村　遊風

向原喜楽会・原町さくら会

• 枝豆のよき色加減塩加減

  安藤　虎雄
• 大朝焼月しろじろと残りけり

  鈴木恵美子
• 天に星地に虫の声増えてきし

  笹島美和子
• 朝の日に木槿三色挙り咲く

  仲島　信
• 堂々と紅葉の中の瓦屋根

  譲原　節子
• 山の色見とれるばかり紅葉して

  中村　常子
• 七五三つたなき歩みなつかしや

  小林　智子

竹の子会

• 蜩にうながされての夕支度

  苅野　玲子
• 三日間お泊り会は蚊帳の中

  渡辺　幸江
• 石段を登ればかなかな大合唱

  千葉ゆり子
• かなかなの輪唱となる夕餉どき

  安達久美子
• 核家族西瓜も小玉となりにけり

  苅野　節子

ミモザ会

• 上棟や盃にあふれて今年酒

  佐々木巴里
• 枯木立古き学舎顕はにす

  三国　紀子
• 母子像の日を分けあひて今朝の冬

  石橋万喜子

黒澤三主寿

• 忘れたく忘れられなき終戦日

  黒澤三主寿