ひもんや俳壇

一般投句

• 梅の香や空に広がる白と紅

  滝口　智子
• 春寒や袖口をまた指で引き

  畑山　則子
• 凍空やうす紙のごと白き月

  戸上　和
• 春暁や動きはじめし山のいろ

  佐藤加代子
• 福はもう足りてをれども「福は内」

  木村　遊風

向原喜楽会・原町さくら会

• ノーサイド歓声去りし冬木立

  安藤　虎雄
• 聖樹並ぶカップルばかり苑の道

  鈴木恵美子
• 閉店の貼紙煽る風師走

  笹島美和子
• 久々に湯をあふれさせ初湯かな

  譲原　節子
• 病癒え迎へて嬉し初日の出

  中村　常子
• 初場所や初優勝の目に涙

  小林　智子

竹の子会

• 一斉に庭から塀へ寒雀

  苅野　玲子
• 風呂吹や練馬産かも三浦かも

  渡辺　幸江
• 梟の鳴声のみの秘湯かな

  千葉ゆり子
• 雨頻りなるも参道年用意

  安達久美子
• 万両の大粒の実を葉の蔭に

  苅野　節子

ミモザ会

• おしまひは星空にむけ豆を撒く

  佐々木巴里
• 探梅の行きつくところ寺の庭

  三国　紀子
• 日も月も波に遊ばせ春の海

  石橋万喜子

黒澤三主寿

• デパートの要となりし大聖樹

  黒澤三主寿