ひもんや俳壇
2019年9月号
一般投句
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夏の月煮炊き匂ひの路地抜ける畑山 則子
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足裏にざらりと冷えし夏座布団戸上 和
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浴衣着て糊の固さに母恋うる佐藤加代子
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ねぷた出陣作る引く観る皆主役木村 遊風
向原喜楽会・みすず会・原町さくら会
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入道雲一機呑み込む迅さかな安藤 虎雄
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出番待つ五輪マークの団扇かな鈴木恵美子
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一つづつ振って風鈴ひとつ買ふ笹島美和子
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薄暑けふ人人々の御縁日吉田 新子
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森の中ラベンダー咲き競ひをり川部 義明
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田の風へ開け放ちたる夏座敷仲島 信
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ほととぎす次の一ト声待つしじま藤田 静枝
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海風を存分に入れ夏座敷三浦 絢子
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どこまでも北の大地の夏の道譲原 節子
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梅雨明けて雲の切れ目の日差しかな中村 常子
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見渡せば誘ふごとくに氷旗小林 智子
竹の子会
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すり傷や蚊帳吊草の河川敷苅野 玲子
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機長より案内のあり皐月富士渡辺 幸江
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雲かぶり素肌かくして皐月富士千葉ゆり子
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たわわなる空き家の杏落ちるのみ安達久美子
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蚊帳吊草つなぎ遊びし友何処苅野 節子
ミモザ会
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コスモスのゆるるがごとく心ゆれ佐々木巴里
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秋灯下母の遺影に今日のこと三国 紀子
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留守の間のポスト満杯秋暑し石橋万喜子
黒澤三主寿
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お土産の西瓜が先に届きけり黒澤三主寿