ひもんや俳壇
2019年5月号
一般投句
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遠き日の母の声聞く春の夢滝口 智子
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古草を抜けば大きく根の張りて畑山 則子
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花冷や未だじらされし八分咲戸上 和
向原喜楽会・不動会・原町さくら会
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無縁塚にも一輪を彼岸入安藤 虎雄
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今年から飾れぬ雛にわびる宵鈴木恵美子
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晩学の声とはならぬ卒業歌笹島美和子
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女医若しカルテの横に紙雛吉田 新子
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音もなく森育てをり春の雨川部 義明
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古稀超えし三人姉妹桃の花仲島 信
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刈られたるまゝ山茶花のまっ盛り藤田 静枝
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声かけて明るき返事春隣三浦 絢子
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雛飾り納む手許の休み勝ち譲原 節子
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平成の終りの年の雛祭り中村 常子
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初雛も遠き昔となりにけり小林 智子
竹の子会
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薄氷の漂ふ朝の八時かな苅野 玲子
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塩の粒光りて鳴門和布かな渡辺 幸江
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見送りの言葉短き余寒かな千葉ゆり子
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コットンのワンピース買ふ春隣安達久美子
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一輪の椿を挿して心足る苅野 節子
ミモザ会
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晩酌のあと一本と初鰹佐々木巴里
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藤房に大虻小虻せめぎ合ひ三国 紀子
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ほどきたる葉の起き上がる笹粽石橋万喜子
黒澤三主寿
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たもとほる母校洩れくる卒業歌黒澤三主寿