ひもんや俳壇

一般投句

• カーテンを開きて拝す春の富士

  滝口　智子
• 窓叩く春の嵐に起こさるる

  畑山　則子
• 走り来る友のブルーの春コート

  戸上　和

向原喜楽会・不動会・原町さくら会

• バレンタインデーに結ばれ末長く

  安藤　虎雄
• 久々の夜半の雨音二月かな

  鈴木恵美子
• 繕ひの母に及ばず針納む

  笹島美和子
• 梅咲くと来客声をはづませて

  吉田　新子
• 家族増え増えにふえたるお年玉

  川部　義明
• 新しく寄進の鳥居午祭

  仲島　信
• 冬の霧山幾重にも浮かびけり

  藤田　静枝
• 白魚の小鉢へ箸はまっ先に

  譲原　節子
• 探梅の心もありて伊豆の旅

  中村　常子
• 咲くを待つ河津桜の並木道

  小林　智子

竹の子会

• 踏み砕き小さき靴跡霜柱

  苅野　玲子
• 初夢や枕叩いて一礼す

  渡辺　幸江
• 塗椀を探す納戸に嫁が君

  千葉ゆり子
• 冬菊や放置自転車線路添ひ

  安達久美子
• 寒菊や名残の黄色そこここに

  苅野　節子

ミモザ会

• 盆梅は源平にして咲ききそふ

  佐々木巴里
• 前垂れに春の塵積む六地蔵

  三国　紀子
• 一礼の影うつくしき春障子

  石橋万喜子

黒澤三主寿

• 道筋を明るくしたる梅二月

  黒澤三主寿