ひもんや俳壇
2016年6月号
一般投句
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子供の日孫のタッチに力負け富所 敬子
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背比べしているやうに葱坊主畑山 則子
向原喜楽会・不動会・原町さくら会
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両岸の花しなやかに招きをり安藤 虎雄
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春風やパパより先に駈け出す子鈴木恵美子
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そっと覗く梅に目白でありにけり小針カツ子
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橋いくつくぐりて來しや水温む笹島美和子
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陽炎の歩けばゆれて遠のける廣門登喜子
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ふき味噌も時には主役朝餉食ぶ吉田 新子
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うららかや園児の列が森を行く川部 義明
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春めくや田に人影とトラクター仲島 信
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工事場のビルの高さの灯おぼろ藤田 静枝
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椀だねは花麩さわらび祝膳鈴木 ゆり
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三月の京を心に旅支度譲原 節子
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手助けを頼み旧家の雛飾り市川須美子
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春や春三味の音にもはやり唄中村 常子
竹の子会
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暖かや犬の寝息に釣られさう苅野 玲子
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尼寺の厳しき言葉あたたかし渡辺 幸江
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紅梅のひときわ濃ゆき円覚寺千葉ゆり子
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ラジオよりスローバラード朧の夜安達久美子
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七十年歴てなほ友のあたたかし苅野 節子
ミモザ会
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白菖蒲たっぷりと活け青磁壺佐々木巴里
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草引いてありその中に十薬も三国 紀子
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更衣させてやりたき遺影かな石橋万喜子
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朧夜の人出まばらな銀座かな島本 滋子
黒澤三主寿
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生きてまたわが古雛にも会へし黒澤三主寿