ひもんや俳壇
2015年11月号
一般投句
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秋彼岸米寿で逝きし姉のこと富所 敬子
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白秋の入日かがやく富士の山滝口 智子
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長き夜やなつかしく聞くビートルズ畑山 則子
向原喜楽会・不動会・さくら会
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誰もゐず我が影長し秋の浜安藤 虎雄
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砂の城崩れかけをり秋の海柴崎 英子
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新豆腐厨の音もはづみをり久保田光江
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三度目で逢へし湖霧霽るゝ鈴木恵美子
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杉箸の香りを添へて新豆腐笹島美和子
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法師蝉明日なきごとく鳴きにけり廣門登喜子
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紅萩のひそかに咲きぬ庭の隅吉田 新子
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こゝにまた月光溜めて曼珠沙華川部 義明
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休田の村を潤す生姜畑仲島 信
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長雨に虫の音消えて灯を点す譲原 節子
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菊活けて不老長寿の力得し市川須美子
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老犬の歩幅で歩む秋の風石井 昭子
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秋豪雨つつがなきやと娘より中村 常子
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秋色が皿にあふれて食卓に服部嘉奈子
竹の子会
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英単語深夜ラジオと鉦叩苅野 玲子
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至福とは孫と川の字豊の秋渡辺 幸江
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宵闇に遠ざかりゆく下駄の音千葉ゆり子
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白組の勝利を祝ふ鰯雲安達久美子
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漆黒の森より揚がる遠花火苅野 節子
ミモザ会
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思ひ出の一書ひもとく星月夜佐々木巴里
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秋霖に十日青空拝むなく三国 紀子
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夫も来て一粒噛みし石榴の実石橋万喜子
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さんま焼く匂ひとけむり目黒駅島本 滋子
黒澤三主寿
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名月やあのアンテナが一寸邪魔黒澤三主寿