ひもんや俳壇
2014年11月号
一般投句
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宵神輿音に出づれば月もあり富所 敬子
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仮名書きの文秋草を匂はせて戸田 徳子
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人の世は出逢ひと別れ秋の雲畔柳 葉子
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水切れて悲鳴あげてるほうせん花きりいのぞみ
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赤とんぼ遊び足らぬをぐずる子に畑山 則子
向原喜楽会・不動会・原町さくら会
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猛暑にも負けず米寿を迎へけり安藤 虎雄
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ランプ消え人声も消え星月夜柴崎 英子
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盆がへり集ひなつかし里の味武井 康子
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信号をバイクに待てる盆の僧久保田光江
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盆休都会の道はひっそりと鈴木恵美子
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山荘のひとりに惜しき星月夜笹島美和子
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星月夜一つ覚えの七つ星廣門登喜子
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山宿につまびくギター星月夜吉田 新子
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若き日の大志はいづこ秋立ちぬ川部 義明
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満ち汐の一番出舟朝涼し仲島 信
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モンゴルの山脈に星月夜かな藤田 静枝
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エプロンに豌豆たんと貰ひけり服部嘉奈子
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手花火の玉のとろりと落ちにけり石井 昭子
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蜩は門限なりし幼き日市川須美子
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打ち上げる花火の音の胸に響く譲原 節子
竹の子会
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雨音に眠れぬ夜や秋出水苅野 玲子
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むらさきの神秘の色よ鳥兜渡辺 幸江
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紫の兜の群やとりかぶと千葉ゆり子
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鬼にでも踏まれたやうに石榴割れ安達久美子
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紫の花高々ととりかぶと苅野 節子
ミモザ会
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つくばひのあたりまっさき彼岸花佐々木巴里
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墓原に盆の名残の香と色と三国 紀子
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駅弁の紐のくれなゐ豊の秋石橋万喜子
黒澤三主寿
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麓の灯めざして下る星月夜黒澤三主寿