ひもんや俳壇
2014年3月号
一般投句
-
孫にやる年玉袋宝船富所 敬子
-
寒牡丹白ひといろを極めけり戸田 徳子
-
お仲間の出来ちぎり絵の初稽古滝口 智子
-
つばきさく空気きれいないなか道桐井 希海
向原喜楽会・不動会
-
クリスマスケーキ抱へて父帰る安藤 虎雄
-
這ひ這ひの出来しクリスマスツリーまで小澤孝ん子
-
人波に人呑まれゆく十二月柴崎 英子
-
堂内の煤払ふ僧たくましく武井 康子
-
キャンドルを掲げナースの聖夜かな飯田久美子
-
日本に新島クリスマスプレゼント久保田光江
-
わけもなく追はるゝ心地十二月鈴木恵美子
-
トラックで運ばれてゆく大聖樹笹島美和子
-
卓袱台に聖菓八つに切りし頃廣門登喜子
-
短日のせかるる心立話森崎 富貴
-
午後の日を散らし散る散る大銀杏吉田 新子
-
大熊手売れて祝ひの手締めかな川部 義明
-
今年こそこのセーターを仕上げねば仲島 信
-
落葉追ふ犬のリードのぴんと伸び藤田 静枝
-
数へ日のすっかり忘れゐし一事黒澤三主寿
竹の子会
-
すきま風酔ひのほてりを醒ましけり苅野 玲子
-
隙間風小言までもが割り込んで渡辺 幸江
-
宿坊の廊下の軋みすきま風千葉ゆり子
-
忘年会馴染の店の小上りで安達久美子
-
長廊下戸袋からの隙間風苅野 節子
わかみどり会
-
突堤を越えし荒波冬ざるる畑山 則子
-
クリスマス見慣れし夫にプレゼント清水 悠子
ミモザ会
-
山笑ふ甲府盆地は日にあふれ佐々木巴里
-
空っ風会話の端を攫ひゆく三国 紀子
-
種袋ふれば土恋ふ音がする石橋万喜子