ひもんや俳壇
2018年5月号
一般投句
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春の雨ルーペたよりに申告書富所 敬子
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満開の桜の下にひとりかな滝口 智子
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震災の流木いまだ春の浜畑山 則子
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葉桜や誰も通らぬ散歩道戸上 和
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風去りて微笑み咲ける白牡丹上田 公代
向原喜楽会・不動会・原町さくら会
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紅白の見事咲き分け梅の園安藤 虎雄
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ほの赤く凍月かくしゆく地球鈴木恵美子
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持ち寄りし商店街の雛かざり小針カツ子
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ものの芽のほぐれ促す雨かとも笹島美和子
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梅見上げ巫女足早やに通り過ぐ吉田 新子
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軽やかに散歩する道黄水仙川部 義明
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正面に富士あり曽我の梅日和仲島 信
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捨鉢と決めてをりしに下萌ゆる藤田 静枝
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恋猫の戻り来ぬまゝ月日過ぐ三浦 絢子
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雨上り咲き初めにけり雪柳譲原 節子
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葉を落とし木々それぞれの枝ぶりに市川須美子
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今年また飾れし雛を納めけり中村 常子
竹の子会
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節分や心の中も鬼退治苅野 玲子
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お砂場にスコップ残り春時雨渡辺 幸江
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銀の糸真直ぐに降りて春時雨千葉ゆり子
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凍解や米研ぐ音も軽やかに安達久美子
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久々の雨の残せし春の泥苅野 節子
ミモザ会
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草餅の香り褒め合ふ茶席かな佐々木巴里
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芽吹きより紅の艶めく牡丹かな三国 紀子
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しんがりの玉の雫の新茶汲む石橋万喜子
黒澤三主寿
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空の色雲のかたちも春浅し黒澤三主寿