ひもんや俳壇
2017年5月号
一般投句
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吉報は雛の節句に届きけり富所 敬子
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満開の花をくぐりて神参り滝口 智子
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ものの芽の集めし日差しやはらかし畑山 則子
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新しき切株二つ花の雨戸上 和
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六年目雪降る海は黙しをり小野すみ子
向原喜楽会・不動会・原町さくら会
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投げられてなんのこれしき寒稽古安藤 虎雄
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バットかつぎ野球にもある寒稽古鈴木恵美子
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先生に子ら雪礫やつぎばや笹島美和子
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煌々と初日眩しき厨かな小針カツ子
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梅匂ふところ御朱印待ちをりし吉田 新子
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参道を登れば札所梅一輪川部 義明
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人波の絶えざる銀座四温かな仲島 信
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帰国して雪のニュースに驚ける藤田 静枝
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洞爺湖の島影静か春を待つ譲原 節子
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寒木瓜を数へて和む昨日今日市川須美子
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冬空に煙たなびく泉岳寺中村 常子
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テレビ見て又テレビ見て日の短か石井 昭子
竹の子会
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ノックして寒明け告ぐる風ありて苅野 玲子
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母の荷の片隅鳴門和布かな渡辺 幸江
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葉を照らす日差し穏やか寒明ける千葉ゆり子
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三陸の和布ぬた和へ箸休め安達久美子
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銀毛を纏ひて時待つ猫柳苅野 節子
ミモザ会
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菜の花や札所は遥か山の上佐々木巴里
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梅林に近づきあるを風に知る三国 紀子
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ふくよかな鶯餅の窪みかな石橋万喜子
黒澤三主寿
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しんしんと雪万物の音を消す黒澤三主寿